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Channel: Z50Mが大好きな整備士の日常
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ABSランプ点灯/アクセラ

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同業さんからの整備相談で、車検整備後ABSランプが点きっ放しとなったアクセラ。
(平成17年BK5P)
同業さんが車検整備で左ドラムを外す祭、車輪速センサーコネクタ外し忘れ、誤って
 
配線を切断してしまったということだった。(センサーコネクタは2本端子)
 
そしてその後、配線を修理したにもかかわらず、まだABSランプが消えないから
 
診てほしいという相談である。
 
また、同業さん曰く、ABSランプが点灯したのが走行時ではなく、エンジンを始動し
 
ただけで点灯したのにも疑問を感じているという事だった。
 
 
 
その話を聞いた時一瞬私も「ん?2本端子なのになんで?」と思ったが、
 
次の瞬間、「あ!もしかしてこれもあの方式なのか!?」とピンときた。
 
 
最近の車種は、車輪速センサーが2本線でもパルスジェネレータ式ではなく、
 
半導体式のものが多く存在する。
 
 
従来の半導体式では、電源・信号・アースと3本配線が普通だが、ここ最近では
 
信号線とアース線が兼用となっている。
 
仕組みとしては、ABS/ECUアース系統内部に100Ω程度の固定抵抗を備え、
 
車輪速センサー内部の抵抗変化によりアース線に0.5V~1.5V程度の電位変動
 
を作りそれを検出している。
(このアクセラは抵抗など調べていないので、詳しい数値は分りません。)
 
 
つまり、キーON時に電源がABS/ECUから供給されるので、走行をしなくても
 
この時点で断線・短絡の異常検知はできるのである。
 
 
※平成10年以降から、ピックアップ式でも回路に微弱電流を流す事により、
キーON状態で異常検知できる方式もあるとのご指摘頂きました。
ピックアップ式は断線検出機能無いと誤解を招く内容で申し訳ございません。
また、この車両のセンサー・ローター形状・波形などを確認したわけではありませんので、ピックアップ式の可能性もございます。
ここにお詫びと訂正をいたします。
 
となれば、状況してからして電源・アースの接続を間違えている可能性が高い。
 
同業さんに車両を持ち込んでもらうと、案の定電源とアースが逆に接続されていた。
 
配線を入れ替えるとABSランプは消え、正常に復帰した。
 
 
イメージ 1
 
 
↓2極タイプの半導体車輪速センサー詳しくは番犬さんのブログをご参照ください。
 
 
 
 

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